「藍より甘く」一穂ミチ・著
やっぱり一穂ミチ先生は最高だなぁー。
ってことで「藍より甘く」読みました。
表題の「藍より甘く」を読み終わった時点ではちょっと消化不良感があったものの、その後のお話「藍より青く」が一穂ワールド全開でとても満足っす。
むしろ後半にむけての盛り上がりを計算して前半は落ち着いたトーンなのか?そうなのか?そうなんだな、たぶん。
それはそうと、主人公・暁行、がっつり彼女持ちやんけー!
比較的不利な状況(相手がノンケ、とか)からハッピーエンドにたどり着く事が多いホモ作品において、これはトップクラスで本当にくっつかないかと思った!
それぐらい絶望的シチュエーションからの始まり!
けど最終的にはハッピーホモエンドだからやっぱり一穂先生は偉大なり。うむ。
「 セックスなんかしなきゃよかったと思った。一度きりの記憶で一生苦しむのなら。
セックスしてよかったと思った。一度きりの思い出で一生、生きてゆけるから。ふたつの相反する思いで心は飽和し、涙になってどんどんあふれ出した。」
こう思いなから泣きじゃくるハルが本当に切なかった……
このあとの展開はなんとなーく予想はできたものの、その王道感がむしろ安心する!泣ける!
あと毎度の事だけど、一般人では知り得ない職業について本当によく調べてある!
これでまた私にも新しい知識がついたぞ!
ホモを堪能しながら教養も得られるなんて最高!
ありがとう一穂先生。